2011年1月13日木曜日

個人論文論評<矢野>

「違法ダウンロードと映画」黄秀仁

近年法改正がなされてごちゃごちゃしているコンテンツの違法問題について分かりやすく述べてあってよかった。また、論文に一貫して、「このままでは映画界が崩壊してしまう」という警鐘がメッセージとしてあって、読んでいてこのままではいけないと私自身も強く感じさせられた。
形式的なところで指摘すると、目次と資料の出典を明記した方がいいと思った。
中身の部分に入ると、概要は黄さんの文章力、語彙力が光っていて、先が読んでみたいと引きつけられた。2章に関しても、現状がきちんと整理してあって、読者の頭の中でもきちんと整理ができた。ただ、せっかくなので黄さんの解釈だけでなく、改正された法の条文を抜粋して載せても良いのかなと思った。3章に関してはグラフを作ってあって視覚的に分かりやすい。ただ、所々に%のデータの記載があるが、これは一番最初のデータ100社中61社、というもののデータなのか、何を100としたパーセンテージなのかがはっきりわかるといいと思う。4章の対策は、警察・政府など立場ごとに切って簡潔に書いているところが分かりやすくて良いと思った。
全体としてとても簡潔に分かりやすくまとめてあって、現状の問題点がどこにあるのかということが読みながら理解することができた。ただ最後に一つ言うならば、黄さん自身の提案、この問題の解決の仕方、意見が提示されているのが、本章の中では4-3の最後であったりと少ない気がしたので、現状分析、課題抽出からのその先の部分を読んでみたいなというのがありました。

各章の分量・重さも合っていてバランスが取れている非常にわかりやすい論文だと思いました。
おつかれさまです!

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