2011年1月14日金曜日

【ホンヨミ!】0114①ヒット商品が教えてくれる人の「ホンネ」をつかむ技術 並木裕太著【斎藤】

以前、菱木さんにぜひ読んだ方がいいよと推薦されたので、アマゾンで本書を購入してみた。
筆者はマッキンゼー・アンド・カンパニーでブランドマーケティングを担当し、09年以降はフィールドマネジメントを設立しコンサルティングサービスを提供している。

本書の目的はヒット商品の成功からデータでは読み取ることのできない、人々のホンネをつかむことの重要性を示す事である。しかし、ホンネをいかにして導きだすかという方法論に関しては丁寧に示されていないので、その点は注意しなければならない。
 
まず、ホンネを引き出すにあたって直接的に質問をむけても、相手は答えてくれない。他者に対する建前が邪魔をするからだ。相手にかっこうよく見られたい、逆にカッコ悪く見られたくない等の人の心の部分がホンネを伝える事を妨げる。

それを前提として、人々のホンネの部分にアプローチする為にはうまく逃げ道を作ってあげることが必要だ。

例えば育毛剤を売る際に、従来のデータでは、消費者が求めるものは効果であったが、薄毛に対する効果をプロモーションで全面に押してしまうと、かえって薄毛の人が購入するのを恥ずかしがり遠ざかってしまう。そこで、彼らが購入し易い逃げ道を設けておく事が求められる。
データのにとらわれてしまうことで一方通行に商品押し付けてはだめなのだ。

こういった事を踏まえて、人が持つ欲求としてが筆者が提示しているのは
①自分の恥ずかしい部分を隠したい
②自分の理解してほしい部分をアピールしたい
③他人の隠したい恥ずかしい部分を知りたい
という三つのことである。

これらの欲求をうまく捉えているのがヒット商品の要因であると筆者は述べている。
実際の商品例を引き合いにしながら本書では解説されているので、一読されたい。

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