2010年12月10日金曜日

ホンヨミ①【黄】「ダイヤモンドより平和が欲しい」

「ダイヤモンドより平和が欲しい」後藤健二著

①4つのC
ダイヤモンドの価値を決める4つのCがある。Color(色)、Cut(カット)、Clarity(透明度)、Carat(カラット)・・・・・しかしそこにはもう一つのCがある。Conflict(紛争)だ。シリオネアのダイヤは、国に文明、平和、安定をもたらしたのではなく、紛争、苦痛、恐怖、そして貧困をもたらしたのだった。戦争にはお金が必要不可欠だ。そして、そのお金さえ手に入れば戦争は続く。ダイヤはその大きな供給源として働き、その利潤を奪い合う戦争を長期化させた。

②子供兵士
戦争の長期化は兵士不足を招いた。そこで人数を確保するためにとられた手段。それが子供兵士だった。無力な子供達は誘拐されたり、脅されたりしながら軍人になる事を強要された。武器を持たせずにスパイにしたり、あるいは身体が小さく動きが速い事から戦闘の最前線に送られるなど大人のエゴのコ駒として扱われた。Blood Diamondという映画をご存知だろうか?2007年にレオナルド・ディカプリオ主演で公開された映画だ。この映画もまさにシリオネアの闇のダイヤモンドの実態を再現した映画だった。そこで今も記憶に残るのがつぶらな瞳の幼い子供達が表情一つ変えず行う残虐行為だった事を今でも覚えている。

③復帰
元子供兵士達は戦闘から離れ、社会復帰しようと努力している。社会復帰だけでもそうとう大変なのに、彼らはさらに被害者達からの恨みも一身に背負わなくてはならない身なのだ。底のない暗闇からやっと抜け出したと思った彼らを待ち受けていたのは、先の見えない復帰活動だった。

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