2010年12月9日木曜日

【ホンヨミ!1210②】トリプルメディアマーケティング【高橋】

『トリプルメディアマーケティング~ソーシャルメディア、自社メディア、広告の連携戦略』 横山隆治(著)

読みやすい、面白い、わりと新しい(2010年7月刊行)。おすすめです。

①トリプルメディア
買うメディア、所有する(自社)メディア、ソーシャルメディアの3つを指すことば。これらを巧みに連携させてマーケティング活動全体をデザインすることが求められている。消費者インサイトが重要となるなか、特にソーシャルメディアの出現によって「関わり」「絆」「評判」というサイクルが出来上がった。より身近に消費者を感じられるシステムになっている一方で、広告というものにもはや見向きもしなくなってきているのが現状としてある。その課題を解決するために広告をだす側はいかにして消費者を巻き込んで「おしつけがましくない」宣伝活動を行うことができるかが試されている。

②行動ターゲティングとリターゲティング
ユーザーの興味関心を特定し、対象者だけに広告を配信する仕組み。関連情報しか得られないのではないかと思う一方で、COACHのPOPPYがブレイクしたきっかけがCOACHファン限定先行配信情報があったことが一つの要因だとされていることに気付き、ファンだけが得られる「優越感」を敢えて味わせるということも手段となりうるのかと思った。そこでリターゲティング(再訪問)を促す手法)につなげることも十分に考えられるだろう。

③自分事化・仲間事化・社会事化
自分のための情報だと思わせることが「自分事化」、社会の一員である、あるいは属したいと思わせるのが「社会事化」、自分たちのための情報であったりその仲間に入りたいと思わせのが「仲間事化」。
すべての項目をクリアしてはじめてソーシャル性を生む大きな印象を与えることができ、メッセージ性の強いものにすることができる。そのアイディアたる解決策はまだまだ発展途上の段階である。しかし、そうやって社会が連携していく流れの手助けを企業を利益と併せて追求できたら面白いと思った。

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