2010年12月11日土曜日

1210①モードとエロスと資本 金光

モードとエロスと資本 中野香織

最新の事象を扱っており内容も身近で重くなく、一気に読めるので是非読んでほしいと思った。

なんと世界的に有名な企業、事務所において、女性雇用者に対して”女性らしさをいつくしむよう”にヒールに口紅、スカートを推奨したという。これはセックスアピールではなく相手への信頼感を生むためだそうだ。言われてみれば納得するが、そんなことをわざわざ言われなくてもできる女性でありたい。と、今は”女性らしさをいつくしむ”からは程遠い恰好をしている自分を省みて思った。

ファッション界のモードの原動力となっているのは恋愛、しかも反倫理的な恋愛、というのが定説という点には驚いた。さて、今は”モテ服””愛され服”などという異性にアピールできるかのようなキャッチコピーが雑誌をはじめとして世間をにぎわせている。しかしそのようなテイストを取り入れれば取り入れるほど”モテ”や”愛され”とは逆の方向に向かっていくのが真実らしい。彼女たちは自分たち自身の欲求を満たすためにおしゃれをしているのであってそれは必ずしも異性の好みと一致しないため、らしい。カワイイ、エロイもそうである。

と、ここまで読んでもやはり異性にはもてなくても自分が満足する”かわいさ”を求めてしまう自分がいる。
本文中に、「一般におしゃれをするのは、そこまでしないと異性にもてないという心のあらわれ。」とあったが、やはり一番良いのは何を着ていても好きだよと言ってくれる相手を見つけることなのだろうか。

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