2010年12月3日金曜日

【ホンヨミ!1203②】クリティーク多文化、異文化【高橋】

『クリティーク多文化、異文化』 馬渕仁(著)

①市場の社会的深化
Globalization=「すべての国に自由市場資本主義経済の浸透」だと定義されている。つまり、経済的な影響からGlobalizationがおこり、市場が社会的に浸透することで文化と経済の相互浸透がおこるとしている。国家と市場が新しく複合的な方法で絡みあうこと。人の移動に経済が深く関わっていて、その範囲が広がることで多文化がもたらされ、ゆえにGlobalizationたる現象がおきる。

②「日本人論」
「日本人は勤勉で控えめで平和主義で○○○…。」などといった「日本人論」という勝手な決めつけは繰り返されることによって再認識され再強化されどんどん根付いていく。これこそが「エピソードに基づく一般化」なのである。この理論が持ち出される度に悪循環を招いているのである。これは決して日本人に限ったことではない。どんな集団に所属していても、個人を大きな枠組みに当てはめて一般化することは固定観念へ繋がり、やがてそれは偏見になってしまう危険性が大いにある。私はなるべく偏った見方をしたくない。特に人に対してはより強くそう思う。一般化を安易にしてしまわないように自ら気をつける重要性を知った。

③文化的統合と社会的統合
文化的に統合されていても、雇用などの面において社会的にはまだ統合しきれていない部分がある。たとえばフランス。アフリカ系やトルコ系などの移民が多い中、雇用の面でまだ統合しきれていない問題が深刻になっている。社会的に統合するためには、自分意外の誰かに想像を及ぼすことが人間である上で最も重要であるし、共生の大きな一歩に繋がることとなる。

0 件のコメント:

コメントを投稿