2010年11月10日水曜日

1105ゼミ感想

ダイアログインザダーク、暗闇の中で自分がどう感じるか試される空間。それは五感への影響だけでなく、自分自身の価値観を再考させられた。実際に体験したのは小一時間だったが、もし自分が一生あの空間にいたらどうだろう。もしくは、何かの事故、病気で視覚を失ったらどうだろうか。これまでと同じ価値観で生きて行けるだろうか。他者への評価基準はどうなるのだろうか。どんな人を好きになるのだろうか。人生の目標はどうなるだろう。働く意味は。家族とは。一人で生きて行けるのだろうか。そしてなにより、自分とは何だろうか。

体験して数日経ち、改めて考えてみると色んな疑問が湧いてきた。そこで気づくのは、自分はなんと物事の表面的な部分で人、行為、目標…さまざまなことを判断していたのだろうかということだった。

銭谷さんが仰っていた「目が見えなくて好きになった人を、目が見えるようになっても好きでいると思う。」ということはきっと本質だと思う。

僕らの班をリードしてくださったこづえさんという方は目が見えないのだが、話をするときに僕ら一人一人に顔を向けて言葉をかけてくれた。僕は相手の場所を認識する時に視覚主に用いている。もしくは聴覚だ。でも、よくよく考えると特定の物差しでは測れない相手の気配への感性こそ重要なのではないかと思った。
こういった認識論的分野に浅学なのだが、物理的な認識にとどまらず、価値観や生き方といったことにおいても数値化できない部分を大切にしたいと思う。

日々、都会の忙しさの中で生きているとどうしても表面的な出来事に追われてしまい、ついにはそれしか見られなくなってしまいがちだが、本当に自分が大切に思う事を見つめられるようにありたいと思う。それは目や耳では見つける事ができないものなのかもしれない。 最後に銭谷さんから、お前らの目は死んでいるよと言われてしまったが、その通りだと思った。

暗闇の中で活動する機会はもちろんですが、そういった事を考える機会を与えてくださった、銭谷さん、宮村さん、岸本さん、ありがとうございました。

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