2010年10月22日金曜日

ゲームプレイワーキング

ゲームプレイワーキング/鈴木健 思想地図vol.2収録

自分はただゲームを楽しんでいるだけのつもりなのに、実はそれが社会貢献に繋がっているとしたら。
これがゲームプレイワーキングである。
近年、労働の形はどんどん変容している。機械化が進み、単純労働の需要が薄れ、「労働とは何か」を考える局面にある。
多くの識者も指摘するように、機械には出来ない人間にしか出来ないことはある。
コンピュータ、という言葉で連想するのは、わたしが今叩いているパーソナル・コンピュータ然り、機械仕掛けのものだろう。しかし、元来コンピュータという言葉が指すのは人間で構成されるものであった。
コンピュータとは、ひとつひとつの仕掛けが繋がり作用し合い、ある成果を出すために動くもの。ひとつひとつの仕組みは、人間か機械かどちらでも良く、要はネットワーク上で作用し合い成果が出せれば良いのである。
しかし、昔も今も人間は自分を特別扱いしたがるもので、機械と同じところに並べられることには抵抗がある。
機械と人間を分けるもの、それは労働するのにモチベーションを必要とするか否かだ。
モチベーションには3つの種類があると言われている。
社会的(偉くなりたいから)・金銭的(儲けたいから)・道徳的(真っ当な人間でありたいから)、の3つだ。
そこに加えた新しいモチベーションが、ゲーム的モチベーションだ。
人間は自然に遊んでしまう生き物だ。
その遊び心・好奇心を活用し、労働に変換する。
ベーシックインカムの可能性。
パラレルワールドの可能性。
新しいゲーミング手法の可能性。
多々の可能性を感じる、非常に興味深い提案だと思う。

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