私は今年の夏休み、青森県の下北半島に発掘調査に行って来ました。
尻労安部洞窟遺跡といって、今年調査10周年を迎えた旧石器時代の遺跡です。
教授が今年の目標に掲げたのは、人骨を出すこと。
これまでに動物骨や土器片は出土していたので、あとは人骨だけだということでした。
2週間程の滞在でしたが、毎日朝8時過ぎ~夕方5時まで作業を行ないました。
慶應の学生やOB・教授、他大学の先生など約30名が2つのグループに分かれ、片方は発掘作業を進め、もう片方は掘った土を水洗選別作業をしました。
大きな遺物なら発掘作業中に見つけることが出来ますが、小さな骨は発掘作業では見逃しがちです。
そのため、掘った土を洗い、石を取り除き、遺物を選別します。
今年もシカやウサギといった動物骨は出土したのですが、残念ながら人骨を見つけることは出来ませんでした。
動物骨に関しても、昨年掘っていた層に比べると、出土数が少なかったようです。
ですが、出土数が少なかったということも、来年以降の調査にも繋がり、その層の重要なデータとなります。
発掘するということは、遺跡を壊すということになり、二度と元の姿に戻すことは出来ません。
そのため、発掘中に遺物が出土すればその点を計測し、調査の最終日には遺跡の図面もとりました。
来年もこの発掘調査は続くようなので、来年こそ教授の目標である人骨も見つかってほしいです。
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