2010年9月30日木曜日

【ホンヨミ!1001①】これからの「正義」の話をしよう【金光】

『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル

”正解なんてない”

この夏、広く浅く、いろいろな政治哲学の考え方を勉強しました。
最大多数の最大幸福を目指すベンサム、ミルの功利主義、
パターナリズムやいきすぎたパターナリズムであるマターナリズム、
最小国家を解くノージックの絶対自由主義(リバータリアン)、
ロールズの社会契約説、
サンデル教授の説である相互扶助を重視するコミュニタリズム
など。

上記のような有名な学者の考え方のフレームを自分の身近な出来事にあてはめるとどうなるのか、という思考を繰り返していて行きついたのが、正解なんてないという結論でした。
純粋にひとつの説を貫くと必ずどこかで行き過ぎてしまう。だから、実社会はいろいろな説のいろいろな考え方が組み合わさっていて、どこかいい加減だからこそ社会が成り立っているんだな、と思いました。

では、正解がない分野をなぜ学ぶのか?と考えてみました。
私の答えは、こういう学問をすることで、いろいろな考え方があるんだということを改めて知る、ということでした。
自分の考え方だけが正しいわけではないこと。文字にすると本当にありきたりです。でも、自分の考え以外に目がいかなくなってしまうのは昔も今も、世界のどこでも変わらないことなんだと思いました。
サンデル教授は大学生に講義をしている方です。自我がほぼ出来上がっている大学生だからこそ、物事はいろんな価値感と判断があるのだということを学問としてでも学ぶ必要があるんだと思いました。

1 件のコメント:

  1. サンデルさんの授業が、夏休みに東大でありましたよね!
    番組を見て、同じ年代の大学生たちが積極的に発言をしている姿に刺激を受けたのを覚えています。
    サンデルさんの本、読んでみます!

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