2010年7月2日金曜日

【ホンヨミ!】もし日本がひとつの会社だったら【金光】

田村耕太郎
『もし日本がひとつの会社だったら』

明日来ていただくゲストによる近著ということで購入した。
実際に質問できると思いながら読むのは、同じ読書でも読んでいてやる気が出る。

最初に思ったのはやはり田村さんの”ガッツ”。
草食系男子とは正反対とでも言おうか。やる気と熱意に満ち溢れた人だと思った。その印象が濃すぎて、逆に他の長所の印象が薄いほどだ。
そしてガッツに派生する”行動力”から生まれた”人とのつながり”を大切にする人なんだなと思った。

この本を読んでいて感じたことは、本は薄いのに文字は大きいし強調したいところは太字になっていて読みやすいけれど、「結果のみ」が多いことと、「万人向け」だなという点だ。
普段読みなれている本と比較して、いろんな方面の人から好かれようとしているように感じられた。「特にターゲットをどこに絞って書いたのだろう」と疑問を持ったが、立場上全国民の利益を考えなければいけない分、あらゆる読者を想定して対応できるような文章になってしまうのだろうとも思った。
また、紙面が限られているせいか「自分の業績の羅列」のように感じられたことも事実だ。もっとも、確かにこのように本を読むことで初めて知る事実が多い。そのような事実をこの本によって周知させる意味は大きいと思う。とはいえ、もっと結果に伴う心境や当時の情勢や周囲の反応などいろんなことを織り交ぜて書いてあればなお読みたいと思うと思った。
また、政府系ファンドについての総理へのさまざまなアプローチが紹介されているものの、どんどん首相が交代し、そのたびにやり直させられる。首相が変わるということは、そのたびに長期プロジェクトが打ち切りになって振り出しに戻るということで、日本の経済上も良くないんだと思った。

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