実社会では異なる利益を追求する者同士が、自分の信念に基づいて様々な主張をしています。例えば著作物の権利者がする主張と、googleの辻野さんがするものは対立するかもしれません。しかし、それこそが社会なのだと前期を通じて肌で感じました。どれが絶対的に正しいと言うことができないからこそ、それぞれが自分の仕事によって社会が良くなっていくと信じて行動するのだと思います。そのときに物事の陽と陰に対して冷静に目を向けることが必要なのだと思います。これまでのNCやゲストスピーカーの話を参考にして、また自分が法学部の学生である事からもgoogleのある意味で強引なビジネススタイルに対して若干否定的な立場でしたが、そういった一方的な見解だけでなく学生のうちは様々な側面に目を向ける必要があるのだと学びました。googleが起こすイノベーションは社会全体にとって価値があり、それを阻害するばかりでは駄目だからです。学生の間は色んな事を吸収し、社会に出てからは意見の対立する相手に対して自分の信念を曲げずに伝えられる人間になりたいと思います。
また、辻野さんの肩書きにこだわらない生き方にはとても共感しました。肩書きとは他者に対して自分の代わりに何かを語ってくれるものです。それを捨てたとき、何ができるか。この一点が人生の価値なのだろうなと感じました。
三田論に関して決定されたものは、主に四期生ものが多かったです。考えてみると、テーマはそれぞれが普段から問題意識を持っていたものが多いことに気づきました。四期の先輩が三田論を意識しながらこれまでの日々を過ごしてきたのだろうなと感じました。少し早い気はしますが、僕自身の問題意識を来年のテーマ決めに向けて温めていこうと思います。金ゼミでは毎回扱うテーマがガラリと変わる事が多いですが、一貫して何かに対する問題意識の視点を持つべきだと思いました。前期はかなり受動的に毎回のゼミをこなす事で一杯になってしまいましたが、後期ではそういった自分なりの視点を意識していきたいと思います。
また、選ばれた六個のテーマに共通するのは社会にとって新しい価値を生み出す事ができるかどうかの点に着目していた事です。自分の案ではありませんが、ゼミの一員として活動する以上どのテーマに関わることになっても主体的に参加したいと思いました。そういった点から、参加テーマを考える時間が欲しいという発言をしたのですが、それに配慮していただけると金先生に言っていただけた事は僕の意思を尊重していただいていると感じました。しかし、その中でも「決められた時間、理解の中で決断をしなければならない事がある」という先生の言葉はまさにその通りだと感じました。要は何を扱うかではなく、与えられたテーマをどれだけ深められるかだと思います。と、キレイ事をいっていますが、論文作成は大変な試練になると思うので泥臭くぶつかっていきたいと思います。
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