2010年6月10日木曜日

【バンナム!】バンダイナムコゲームス、業務用ゲーム機東南アジアへ【大賀】

2010/02/22, 日経産業新聞, 4ページ, 有, 822文字

来月にも現地商談会
 バンダイナムコゲームスは、アミューズメント施設向け業務用ゲーム機で、東南アジア市場に参入する。まず、現地の好みにあった約10機種を選び、英語化して投入する。3月にもシンガポールで、同社としては海外初となる自社単独の商談会を開催して、顧客を開拓する。同市場の開拓などをてこに、現在は約10%の海外売上高比率を2017年度に約50%とする考え。
 最新型のアクションゲームを中心に既存機から10機種程度を選び出し、音声や表示などを英語化する。シンガポールのほか、マレーシア、フィリピンなど英語を使う東南アジア諸国に売り込む。
 販売するのは、複数のプレーヤーが協力して敵を倒す「TANK!TANK!TANK!」や、ゲームの進行とともに海賊を倒していくと座席が揺れる体感型アトラクションゲーム「デッドストームパイレーツ」、動物同士を対決させる「百獣大戦アニマルカイザー」など。
 欧米では比較的単純なシューティングゲームなどが好まれる一方、東南アジアでは日本同様、「キャラクターなどを重視したゲーム機が人気」(同社)という。
 売り込みのため、3月上旬、シンガポールで同社単独の商談会を3日間開催する。国内の業務用ゲーム機メーカーが現地の商談会に参加する例はあるが、単独での開催は珍しい。
 経済成長が続く東南アジア諸国では、ショッピングモールなど大型商業施設の建設が相次ぎ、アミューズメント施設の併設も増えている。
 国内の競合他社は中国を中心に展開を加速しているが、中国市場は事業を展開するうえで規制が多いという。このため、バンダイナムコは今後の成長が見込める東南アジア市場での先行をめざす考え。
 バンダイナムコゲームスの2009年3月期の売上高は901億円で、業務用ゲーム機の販売額は488億円。そのうち、海外での売り上げは10%弱にとどまり、欧米向けが大半を占める。
【図・写真】東南アジアに投入する英語版の「百獣大戦アニマルカイザー」

(ネット上に記事がなかったため、日経テレコン21より記事内容を引用させて頂きました)

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 日本のゲームは根強い人気がある。世界的に有名なゲームタイトルも存在している。しかし、すべての人気ゲームタイトルが海外で受け入られるのかといえば、そうとも限らない。日本人ウケの良いゲームと、外国の人々(欧米・アジア問わず)が喜ぶであろうゲームの内容はけして同じではない。
 たとえば、株式会社カプコンは、海外市場において高い存在感を保っているが、これは、バイオハザードシリーズが海外の人々の間で根強い人気があるからだという。一方で、日本で人気タイトルとなっている戦国BASARAシリーズは、海外市場においてはそこまで人気ではない。「戦国時代」という日本独特の歴史を元ネタとして使っているからだ。

 バンダイナムコゲームスは、日本のユーザーと比較的趣味が近いという東南アジアユーザー向けに市場展開を目指したという時点で非常にユニークだ。東南アジア諸国で日本のゲームタイトルを耳にするようになる日は、すでに目の前まで迫っていると考えて良いだろうか。

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