2010年6月26日土曜日

【ホンヨミ!】②【黄】バナナの皮はなぜすべるのか?

バナナの皮はなぜすべるのか?
黒木 夏美著

この本はネットが存在していなかったなら生まれて来れなかった本だ。
ネットに散在する単なる情報を収集し、吟味し、書籍資料と組み合わせ一覧性をもつ本という形にすればこんな事ができる、といった可能性を本書自体が提示していると言える。

追求、そして追求、また追求。追求こそが本書の核心を担っている。
まさに「一点突破全面展開」を具現化した本だ。

憂鬱な気持ちで散歩していた著者。
そしたら目の前にバナナの皮が落ちていた。それを見た瞬間、バナナの皮で人がすべるあの定番中の定番だったギャグが思い浮かぶ。一気に憂鬱な気持ちが吹っ飛んだ筆者は、疑問に思い始める。あのギャグっていつ生まれたっけ。
こんな感じでどんどん追求が始まっていくのである。なんかマジカルバナナみたいな感じだ。
疑問は次々と終わる事なく出現し、そのたびに色々な収穫をする。
短歌や俳句に登場するバナナやそのギャグ史、邦画、洋画、アニメーションや漫画、文学、実際にバナナですべってケガした人の記録などなど、話題のジャンルは多様で、その一つ一つが想像力をかき立て、ユニークで、感心させる何かを持っている。





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