2010年6月28日月曜日

0625ゼミの感想【矢野】

<バンナムプレゼン>
私たちの班は、「このようなアウトラインで」「このような意図で」という周りの部分を塗り固めてそこに最終的に核(いわゆるwhat)を入れようとしていたが、金先生にも言われた通り、この企画では核から考えていかねばならない、ということに自分自身非常に納得した。もしこれが何らかの研究であれば、最終的に考えつめて“what”がなかったとしてもその「無かったこと」自体が答えともなりうる。核以外の過程を詳しく提示し、この過程で考えると答えが出ないのだ、という結論でも問題はない。しかし今回の商品企画にあたっては核となる答えが存在しない、というのはあり得ないことなのである。「核」自体がその発表の価値である。当然と言えばそれまでであるが、今回求められているものによって思考プロセスも変えていかねばならないということを学んだ。
しかし、商品開発のアイディアを出すのはここまで難しいのかと驚くばかりである。どんなに考えても、つまらないか、一回やれば十分でリピートしようとは思えない、すでに商品化されている、のどれかである。最近科学技術によって「やりたいけどできない」ことが少なくなっている。そんな今人々の欲をどう満たすのか、そもそも欲なんてあるのか、考えさせられる。

<猪子さんのお話>
チームラボのHPを見て予習に代えていた私は、一ベンチャー企業の社長さん、としか予想できていなかったのだが、本当にいろいろな意味で面白い人で、自分にとってはとても新しいタイプの方であった。情報はほとんど入れない、字を読むのが苦手、卒業を目前にして何としても就職したくなかった、などなど驚くような発言ばかりであった。しかし、そんな中でも、善悪をはっきり分けない日本のコンテンツ(もののけ姫を例に取っていました)が世界で受ける理由などは非常に説得力があった。また、「俺の辞書に『不可能』はない」というセリフがよくありますが、これはまさに猪子さんが使うセリフなのだろうと思う。目の前に可能性や機会があった時、多くの人は「現実的に…」を考え篩にかけた上で自分の前に選択肢を並べるが、猪子さんはその「現実的に…」といういわゆる能力的、時間的、常識的、倫理的(?)制約を一度取っ払ってその選択肢をすべて並べて俯瞰し、取っていくことができるのだと思う。これはなかなか人が持つことのできない能力であろう。だからこそ、チームラボのようなユニークな会社を作りサービスを提供し、結果的に猪子さん自身も社会に大きなプレゼンスを発揮(もちろんそれが目的ではないだろが)できるのではないかと思う。
また、そんな猪子さんが人間にクリエイティビティーの差はほとんどない、と言っていたのが印象的であった。バンナムの案にも猪子さん的思考が活かせればいいなと思った。

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