2010年6月23日水曜日

【ホンヨミ!0625②】オトナのメディア・リテラシー【高橋】

オトナのメディア・リテラシー 渡辺真由子(著)

私たちが普段当たり前だと思ってしまっていることに「本当にそれ当り前だと思ってていいの?」と疑問を投げかける内容となっている。
テレビが視聴者の考えを操作する危険性を孕んでいるように、広告にもその危険性は十分にある。大衆向け=常に責任と隣合わせであることをもっと自覚しなくてはならない、と感じた。
ジェンダーについて事細かに述べられていて、少々「女尊男卑」なところも感じられたが、メディアが女性に対してどう接しているか、改めて考え直すことができた。
私はメディアの客観性に着目し、真の意味で客観報道とは何なのか、を考えた。そして行き着いた考えは、「客観報道など存在しない」、というものだ。
テレビにせよ新聞にせよ、それぞれにイデオロギーが存在し、それがあることにより差別化をしている。同じニュースでも差別化されているということは、そこに主観性が入っていることは否定できない事実である。「客観報道」と掲げるのではなく、潔くそれぞれにイデオロギーを明示して消費者が自分たちで考え客観性を持たせていくプロセスこそ、消費者ありきの「客観報道」だと私は考える。加工された情報をたくさん知ることで多面的に考えることを可能にし、自分の力である事柄に向きあうことができるのである。
本書はマスコミ関係に進むのであればそうしたメディアの権力ゆえに気をつけなければならない「マナー」について述べられていると感じた。

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