2010年6月18日金曜日

【ホンヨミ!0618プレイフル•シンキング【田島】

playful thinking 上田信行

「play」とは直訳すると「遊び」のことであり、「playful thinking」という言葉からは、「とにかく楽しければいい」というような、本質や実現可能性を無視して盛り上がりだけを重視するニュアンスを感じるかもしれない。しかし著者いわく、「playful」が目指すものとはやみくもに楽しさを追及することではなく、「楽しいという感情によって学びを深化させ、困難を乗り越える」ことである。自分が目指すべき目標があって、作業を心から楽しんでいれば、困難を困難とも思わなくなる。
「やる気とは本人の能力ではなく、意味付けによって生まれるものだ」という筆者の考え方は、少し理想主義的でもあるけれど、人と関わりながら仕事をする者(特に教育者)にとって、とてもポジティブなマインドセットであると思う。相手に対して失望せず、常に創意工夫のあるアプローチをとりつづける元気が湧いてくるからだ。うたがう前に、一度プレイフルシンキングを実践して確かめてみるのがいいだろう。
この本を読むと自分はつくづく失敗を恐れるコチコチな心になってしまっていることに気が付けた。と同時に、「自分が本当にわくわくした時っていつだろう?」と考えるきっかけにもなった。忙しいのになんとなくやる気が出ないとき、もっと生活を楽しみたいと思ったとき、この本を是非勧めたい。

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