2010年6月21日月曜日

【ホンヨミ!】0618②ウェブ進化論【吉田】

『ウェブ進化論』梅田望夫

本書はウェブ2.0によるイノベーションが世界にもたらす変化という切り口からウェブの新しい形に迫った本書は大変興味深い著作であった。
筆者は、こちら側(物)とあちら側(概念)という二極を対立させることでネットの世界の新しいトレンドについて分かりやすく説明している。また、new economy 対old economyという前著『シリコンバレー精神に続く』構図もグーグルについて語っていることで改めて新鮮に感じられた。
しかし、本書の中で「Googleが「ウェブ上での民主主義」を導入したと宣言する。」と述べたりするなど、Googleに対する手放しの賞賛には強い違和感を覚えた。Googleがウェブ2.0を代表する偉大な企業であることは事実であるが、同時多くの問題も抱えている。現在のインターネット業界を俯瞰的に論じている本書であるからこそ、Googleも一企業としてより中立的な視点で見ていくべきであると感じた。

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