2010年6月3日木曜日

【ホンヨミ!】0604①落ちこぼれタケダを変える【金光】

『落ちこぼれタケダを変える』武田國男

日本の製薬会社武田製薬の話。
初め、この題名の落ちこぼれは「タケダ」にかかっているのか、「変える」にかかっているのかわからなかったが読み進めて判明した。正解は後者。
しかし、この本は是非最後のあとがきまで読むことをお勧めする。決して落ちこぼれの名には当たらない筆者の新たな一面を、編集委員によるあとがきで見ることができたからだ。

一文一文が短く、謙虚な姿勢に包みながらもストレートに書いた著作なので一気に読むことができた。
引用する箇所によって引用者自身のことも伝わってしまうので恥ずかしいが、ここで、私が心に残った言葉をいくつか引用する。


「人間は誰でも良く思われたいという気持ちがある。(タケダを世界のトップクラスの企業に育て上げるという目的のためには、一部の人から嫌われても改革の道を選びたい)」
「何事も猛勉強が必要。結局、それを趣味にした人が勝つ。難しいけど、入り込めば面白いはず。「いやだ、いやだ」では身に付かない」
「今後大切なのは個人を磨くこと。何でも特徴を持つこと。人を頼ってちゃだめ。自分を強くして、人には迷惑かけない。道徳・倫理観は保つ」

反骨精神、打たれ強いこと。この一言に集約するような会社人生だと思った。ボトムアップからあえてトップダウンにした人。意図的に「ほめないリーダー」になる。こういう形もあるのか、と思った。自分自身が実行できるところが多いかは別にして、内に秘める言葉、持つべき心構えとしては響くものがたくさんあった。

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