The Presentation Secrets of Steve Jobs / Carmine Gallo
世界で最も優れたプレゼンターの1人と言えるAppleのCEO、スティーブ・ジョブズのプレゼンの要点をまとめた本です。プレゼン本として分かりやすいだけでなく、ジョブズの歴史的なスピーチの数々、AppleのCMやキャンペーンなどのエピソードが盛り込まれていて、Apple信者的にはマスト本です。
ジョブズのプレゼンを未見の方はぜひこれを。
昨年ゼミで触れた「Presentation Zen」や「Slide:ology」などを引用し、他の書籍と被る点も多いです。特に印象に残ったのはジョブズでも努力をしているということ。彼はデザイナーなどと共に丸2日かけてプレゼンを練り、練習するそうです。そしてそれらはジョブズが大半の筋を考えていると。更におなじみのあの黒タートルネック、ジーンズ&New Balanceは意図的にやっているとのこと。(彼も昔はスーツでプレゼンしていたりするんです。)
「3つの要点にまとめる」という本書に登場するポイントに基づいて、全体の内容が構成されています。( CREATE THE STORY, DELIVER THE EXPERIENCE & REFINE AND REHEARSE ) 更に、プレゼン本だけあって英語が比較的容易です。
大事なこととしてはやはりわかりやすさを重視し、とにかく練習することみたいです。この本を参考にもっと練習する方に時間を割くようにしてみたいと感じました。
ざっくりとした内容は以下の通りです。
CREATE THE STORY
- Plan in Analog
手書きで考える。見出しや伝えたいこと(3つのKey Messages)、比喩の例などを考える。
- Answer the One Question That Matters Most
利便性を伝える。専門用語などを使わずに明確な1つのことを何回も伝える。
- Develop a Messianic Sense of Purpose
本当にやりたいこと、目的を突き詰める。何を売るかなどではなく、どう世の中を変えたいのかというような。
- Create Twitter-Like Headlines
一言で言い切れるような見出しをつくる。そしてそれを何度も繰り返す。
- Draw a Road Map
伝えたいことを書き出し、3つのKey Messagesにまとめる。
- Introduce the Antagonist
早い段階で反論を持ってきて、問題(ニーズ)を明確にする。エレベーターピッチで答えられるようにする。
- Reveal the Conquering Hero
反論による問題(ニーズ)をどのように解決していくかを伝える。
(Obey the Ten-Minute Rule)
プレゼンは基本的に10分以内に終わらせる
DELIVER THE EXPERIENCE
- Channel Their Inner Zen
箇条書きを避け、テーマごとにスライド1枚で写真などを示す。
- Dress Up Your Numbers
具体的でわかりやすく、文脈に合った数字を提示する。
- Use "Amezingly Zippy" Words
シンプルかつ具体的で感情に訴えることばを使う。流行語や専門用語は使わない。
- Share the Stage
聞き手(消費者)の声を取り入れる。プレゼンなどの公の場で協力者に感謝する。
- Stage Your Presentation with Props
商品をプレゼンする場合、デモを取り入れる。(短く魅力的で具体的なものにする)視聴覚と触覚に訴えるプレゼンにする。
- Reveal a "Holy Shit" Moment
予期されないような「ヤバい」サプライズを用意する。台本を書いて練習し、失敗しないように。
(Schiller Learns from the Best)
ジョブズ不在のときも方法論が受け継がれていたという話。
REFINE AND REHEARSE
- Master Stage Presence
Body Language(アイコンタクト、姿勢、手のジェスチャー)、声の調子、間の置き方に気をつける。
- Make it Look Effortless
練習しまくる。最初の5分だけでいいので録音録画をして確認、改善する。(出来れば他の人にフィードバックをもらう)想定出来る質問は言いたいこと(7つくらい)にまとめて用意する。
- Wear the Appropriate Costume
目指すべき人物像の服装でプレゼンする。その場に合った服装をする。
- Toss the Script
本番では台本は読まない。(読む場合は箇条書きで3~4つにまとめる)やっぱり1つのスライドで1つのテーマを扱う。
- Have Fun
プレゼンを「infotainment」とみなす。楽しむ。トラブルが起こっても謝らない。(ネタにして楽しむ)細かいことは気にしない。
(One more thing)
ジョブズの「One more thing」はやる場合やらない場合がある。
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