2010年5月28日金曜日

【ホンヨミ!】0528 ウェブ2.0は夢か現実か【吉田】

『ウェブ2.0は夢か現実か』佐々木俊尚著

本書は、世間をにぎわしたテレビ局とIT企業による通信と放送の融合を巡る戦いなど日本におけるインターネット企業の発展の歴史を軸に、堀江貴文氏に代表される「ウェブの世界の不思議な人々」の行動や発言と彼らが作り出した日本のネット文化・ネットビジネスについて体系的に分析している。

特にインターネットと旧来のメディアの対立について、その背景も含めて詳しく分析されており、二つの業界について理解を深めることができた。

しかし、本書が特に特筆すべき点は、「ウェブ2.0」という言葉がまだ広がっておらず、ツイッターやユーストリームと言った企業が日本で知られる前の2006年に、現在のネット社会についてかなり正確に予測している点である。
ドッグイヤーと言われるインターネット業界に関する本としては3年前の本は少し新味に欠けるが、その分現在に立って3年前になされた予測を読むとネット業界の変化の速さを改めて実感した。

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