2010年5月28日金曜日

【ホンヨミ!】0528②電子書籍の衝撃【斎藤】

 最近では電子書籍関連の書籍を読む機会が多く、電子書籍が持つメリットを日々強く感じる。電子書籍と言ってもその領域は幅広く、全てを総括していくことは難しいので、今回新たに関心を持った読書量について考えてみる。これまで私自身が電子書籍に抱いていたイメージは利用頻度は多いが量に関して言えば従来の紙媒体に比べると少ないだろうということだった。特に、携帯などを用いた書籍の閲覧は隙間時間を生かして断片的に読むだろうと推測していた。
 しかし、アメリカで行われ調査によるとアメリカ人は10万500語程度にふれており、そのうち36%を実際に読んでいるらしい。ネット上では紙面の制限がないため長い文章でも掲載可能であることもその一因である。また、特に女子高生などは携帯を利用して長い文章を読むことが当たり前の感覚になってきており、携帯小説などを集中して読むことに抵抗は少ない。つまり、現代人は一般的に言われているほど活字離れをしていないのだった。むしろ若い世代を中心にブログなどの利用は広がっており、文字をつかって情報を発信することに対する抵抗感は少ないのかもしれない。従来の紙媒体を介した読書量は減っているかもしれないが、単に活字について考えてみると今日言われているほど深刻ではないのもしれない。
 そういった中で、一般人による情報発信は増えており、その際には情報の質の低下が懸念される。たしかにその指摘は否定できない。日常の些末なことであってもネット上などで公開することは従来の情報発信の姿勢からしたら、非常にくだらないことにおもえる。一方でそのような土壌を生かして、様々なコンテンツの造り手が生まれてくることも期待できる。
 これからの時代は、ツイッターに象徴されるように質より量が重視されてくるのではないかと感じた。逆説的ではあるが圧倒的な量があるからこそ、その中で真に価値を持つものが求められてくる。しかし、それらが必然的に生き残るかどうかは保証できない。有為な情報をピックアップする為の手段をそれぞれが確保していくことはこれからの時代では重要となると思う。

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