2010年5月29日土曜日

【0528ゼミの感想】本日限定福井ゼミ【田島】

【NC メディアリテラシー】
先日、ユニクロが行ったWEBキャンペーン「ユニクロラッキーライン」に関して、「キャンペーンサイトから個人情報が流出している」とのいわゆる「デマ」がtwitter上を駆け巡った。「チェーンメール」など、この手の口コミを活用した悪質なデマは昔からあるが、特にtwitter上では、全ての情報がその真偽にかかわらず、140字以内の短い文で「対等に」扱われる。共感で動くソーシャルメディアではたとえ悪意のある嘘情報でも、「友達から」の説得力を持ってあっという間に伝播してしまう。(特に内容がセンセーショナルであるほど。)大衆かからの情報はある側面で「説得力」があり、またある面で「信頼性」がない。ソーシャルメディアに触れるときは、特にその情報の信憑性に疑問を投げかける必要性がある。
そんなわけでちょうどタイムリーに「メディアリテラシー」に関心を持っていたため、今回のNCは興味深かった。新たなメディアサービスを「ビジネス事業者」の目線から語ることも面白いが、せっかく学生であることもあり、よりよい「ユーザー」としての心構えを考え、提言していくことも大切である。
プロフでの個人情報の流出に、学校裏サイトでの誹謗中傷・・・これらデジタルネイティブにおこるトラブルは、「本当はネットを使って公衆発信しているのに、その規模を想像できず、個人間の閉じたコミュニケーションと同じやり方で情報発信してしまう」ことにあるのではないかと感じた。自分の意図していない不特定多数の発信相手には、どんな相手がいるかもしれなくて、自分の知らない間にどんなことをされている可能性があるか。悪質ユーザーの非排除性をしっかりと想像させる教育が必要ではないだろうか。ソーシャルメディアに関わる人の一部は、「これからネット上で誰もが個人情報を明かしコミュニケーションする時代になる」というが、私はネットには顔の見えぬ人々が存在し続けると思う。リアルに対してバーチャルが持つ「顔が見えない」という特徴の長所であり短所である。「個人情報の悪用」「他者の誹謗中傷」「違法ダウンロードの横行」これらのトラブルは、インターネットの「規模」の想像力の欠如から来ていると私は思う。
また、グループワークでも話したことだが、「人間はどーしても欲がある」という性悪説をとるとすれば、企業側のフィルタリング等で、悪質行為へのコストを上げることも効果的だろう。もちろんいたちごっこではあるが、コストを上げることで確実に人数は減らすことができる。

今回のテーマは自分のインターネットとの付き合い方を見直すきっかけとなった。デジタルネイティブは本当に恥ずかしい世代なのか?何もかもが便利になり、欲望が果たされるまで容易になった現代、自制心を持つ大切さも見直されなくてはいけない。


【福井健策さんゼミ】
金ゼミ前期初、しかも凄く豪華なゲストスピーカーの方がいらっしゃいました!
私たちの事前の質問があまりにもバラバラであったため、福井さんも苦心されたことと思いますが、数分でそれをまとめ、構成を決めてしまう、その痛快な手腕に最初から感嘆してしまいました。著作やブログでのわかりやすい語り口からイメージした福井さんは、専門的だけどやさしい弁護士さん。実際にお会いすると、それに「情熱的」というまた新たな魅力が追加されました。特に、演劇や芸術への思いを熱く吐露した福井さんはとても魅力的でした。私も、いくつになっても仕事に対して熱く語れる人間でありたいと思います。
著作権は考え続ける法律。考えることの大切さは電通の小山さんなど、多くの魅力的な大人が私たちに口にします。特に著作権のもとでは、「権利者」や「利用者」などいろんなアクターが交錯しますが、しかしその誰もが「創作の振興」を願っていると思います。いかに著作権がよりよく日本の情報産業やエンターテイメント産業を発展させられるか、社会と技術の変化にともない常にパワーを変化させていくことが必要であると感じました。
特に日本の現行の状態では、権利処理に関するコストが全てにおいてかかりすぎるようにお話を聞いていて感じました。包括的・非オプトイン制の著作権の新しい枠組みが必要であるように思います。特に、教職を目指す者としては、日本版フェアユースの導入は重要です。学校とは模範的機関であり、先生が率先して著作権を侵害する行為は許されません。福井さんのおっしゃるように、「フェアユース」がその背中を押す原動力となると思います。

非常に充実した時間でした。本当にありがとうございました。

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