2010年5月27日木曜日

【ホンヨミ!】0528①著作権の世紀【山本】

 
 テレビ番組の二次利用に関する部分が特に興味深かった。角川アニメや主要なレコード会社が動画投稿サイトを自社のプロモーションに活用する姿を見て、「テレビ局も同様の取り組みをするべきだ。テレビ局はウェブに対する取り組みが遅れているのではないか。」と今まで漫然と感じていた。しかし、商品自体の売り上げを収益とするレコード会社と、広告費が主要な収益減であるテレビ局はビジネスモデルがまるっきり異なるため、テレビ局が動画配信サイトに乗り出さない理由も成る程確かに納得のいくものだ。初めてコンテンツの二次利用に乗り出したのがNHKの“NHKオンデマンド”であった点も合点がいく。フリービジネスが注目されている今日、なんでもフリーにすれば良いといった訳ではないことを実感した。授業では、テレビ局が二次利用をどのように行っていくべきか是非伺いたい。

 また、カバー・アレンジについて書かれた章で、「おふくろさん」の一連の騒動の話が興味深かった。作詞家川内さんは、森進一さんのバースが気に入らなかったということだが、この話を読んで、昨年角川デジックスにヒアリングに行ったときのことを思い出した。ヒアリングの際、角川デジックスの方は「アマチュアによるMAD動画を角川が認証するか否か見極める際には、角川作品に対する愛情があるかということもかなり重視している」といった趣旨のことをおっしゃっていた。コンテンツを扱う際、ビジネスの面だけでなく作品への愛情のような、気持ちの面がかなり大きく作用していることを実感した。
 

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